UiPathでブラウザ操作をマスター!注意点と実践テクニック完全ガイド
UiPathでブラウザ操作を行う際の注意点、対応するブラウザ、セレクター操作の制限、エラー対処法まで完全解説。初心者から上級者まで役立つ実践的なテクニックをご紹介します。
UiPathでWebサイトの自動化を行う際、ブラウザ操作は避けて通れない重要な要素です。しかし、操作できる範囲には制限があり、適切な理解なしに進めると思わぬトラブルに遭遇することがあります。
この記事で学べること
UiPathでのブラウザ操作の基本から応用まで、実際の開発で直面する課題と解決策を包括的に解説します。
UiPathがサポートするブラウザ
UiPathでは以下のブラウザでの操作が可能です:
Microsoft Edge
最新の拡張機能に対応。ChromiumAPIもサポート
Google Chrome
拡張機能によるHTML操作が可能。制限事項あり
Internet Explorer
レガシーシステム向け。廃止予定のため注意
最新の推奨環境
- 最新のEdge拡張機能
- UiPath.UIAutomation.Activities 21.10.3以降のパッケージ
- ChromiumAPIの使用を推奨
ブラウザ操作の基本原則
HTMLコンテンツ領域の制限
UiPathでブラウザ操作を行う際の最も重要な原則は、HTMLコンテンツ領域内でのみセレクター操作が可能ということです。
操作可能範囲の制限
拡張機能がHTML内の操作をメインとしているため、ブラウザのUIやダイアログ、設定画面などは直接操作できません。
操作できない要素
以下の要素はセレクターでの操作ができません:
- URLバー(アドレスバー)
- 新しいタブボタン
- お気に入りボタン
- ブラウザの設定メニュー
- ダウンロードアイコン
ChromiumAPIによる高度な操作
ChromiumAPIは、DevTools Protocolに基づく新しい入力メソッドで、従来の制限を克服できます。
ChromiumAPIの利点
信頼性の向上
ハードウェアイベントと異なり、ブラウザに直接通信するため、通信チャネルを減らし信頼性を向上させます。
バックグラウンド動作
ブラウザが最小化されていても動作可能。フォアグラウンドでのフォーカス要件が不要です。
効率的な操作
信頼されたイベントトリガーを送信し、人間の操作と同じイベント系列を実行します。
修飾キー対応
Ctrl+Cなどのホットキーをブラウザに直接送信でき、修飾キーを含むクリック操作も効率的です。
対応アクティビティ
ChromiumAPIは以下のモダンアクティビティで使用できます:
- アプリケーション/ブラウザーを使用
- クリック
- 文字を入力
- ホバー
- キーボードショートカット
実践的な対処法とテクニック
ダイアログ操作の回避策
キーボードショートカット(Send Hot Key)や画像マッチング機能を使用します。また、基本認証の場合はURLに認証情報を埋め込む方法も有効です。
Windows版では、新しい「アプリケーション/ブラウザーを使用」アクティビティを配置し、ダイアログを別アプリケーションとして操作します。
Edge(IEモード)での特別な対応
OSによる挙動の違い
Windows 10とWindows 11でダウンロードダイアログの表示が異なるため、それぞれ異なる対処が必要です。
Windows 10の場合
1. 別ウィンドウダイアログ形式で表示
2. 「アプリケーション/ブラウザーを使用」の追加配置で対応
3. ウィンドウアタッチモードを「アプリケーションインスタンス」に設定
Windows 11の場合
1. 画面下部にダイアログ表示
2. キーボードショートカット(「A」キー)で操作
3. ダイアログ画面は別途「アプリケーション/ブラウザーを使用」で対応
セレクター操作の限界と代替手段
セレクター認識の確認
UI Explorerで要素が認識できるかを最初に確認
代替手段の検討
認識できない場合は画像マッチングやキーボード操作を検討
アプローチの選択
- 画像クリック(CV機能)
- キーボードショートカット
- APIを使用した直接操作
テスト実行
複数環境での動作確認を実施
エラー対処法
よくあるエラーメッセージと解決策
原因: 別のアプリケーションによって起動されたウィンドウを操作しようとしている
解決策:
- 新しい「アプリケーション/ブラウザーを使用」アクティビティを追加
- ウィンドウアタッチモードを適切に設定
- 対象ウィンドウを正しく指定
パフォーマンス最適化のポイント
実行速度の改善
ChromiumAPIの活用
従来のハードウェアイベントより高速で信頼性が向上
精密なセレクター
一意性の高いセレクターで要素検索時間を短縮
適切な待機時間
無駄な待機を避け、必要最小限のタイムアウト設定
リトライロジック
一時的な失敗に対する適切なリトライ機能の実装
安定性の向上
- 要素の存在確認: クリックやテキスト入力前に要素の存在を確認
- 動的要素への対応: 表示されるまで待機するアクティビティの使用
- 例外処理: Try-Catchブロックでエラーハンドリングを実装
まとめ
UiPathでのブラウザ操作は、制限事項を理解した上で適切なアプローチを選択することが重要です。
セレクター操作の限界を理解し、代替手段を組み合わせることで、より堅牢な自動化システムを構築できます。
成功のポイント
- ChromiumAPIの積極的な活用
- 事前の動作確認とテスト
- 適切なエラーハンドリングの実装
- 環境に応じた対処法の選択
これらのポイントを押さえることで、UiPathでのブラウザ操作をより効率的かつ確実に実行できるようになります。継続的な学習と実践を通じて、自動化スキルをさらに向上させていきましょう。
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